「集中する」とは注意を適切に配分すること。集中のパターンについて考えよう。

    スキルを磨く

    頭のいい人、悪い人という区別がよくされるが、本当の天才を除いたら、あとはそう大差ないのが人間である。それでいながら、両者をへだててしまうのは、ほとんどの場合、頭の善し悪しではなく集中力の有無である。


    多湖輝

    集中力こそ、実力以上の力を発揮できる特効薬


    森鴎外

    勉強や読書に取り掛かったものの、すぐに別のことに気がとられてしまう。

    「自分には、集中力が足りないのかもしれない」

    そう思ったことはありませんか?

    わたしの兄は幼い頃から読書が大好きでした。本を読んでいる最中に、声をかけても返事をしません。聞こえていない。それくらい読書に集中していました。羨ましくなるくらいの集中力です。

    社会人になると、仕事に集中することも求められます。また、学生であっても、何かしらのプロジェクトや自分の目標に向かって集中すべき場面もあるでしょう。

    しかし、こうした時に求められる「集中」とは読書の時のものとと、少し違う気がしませんか?

    例えば飲食店でのアルバイトで、社員さんから「もっと接客に集中してよ!」と言われて、私の兄のような状態になってしまったら、大変なことになってしまいうでしょう。

    集中力にはどんなものがあるのか、考えていきましょう。

    注意集中と注意配分

    集中力を心理学的に解説すると「注意集中」と「注意配分」の2つに分けることができます。「注意集中」とは、注意を定めた対象に対して集中することです。

    一方の「注意配分」とはどいういうことでしょうか。文字通り集中力を配分することです。つまり、必要なものに必要なだけの注意力を振り分けることが大切なのです。

    THE21 ONLINEの『集中できない原因とは? 一流アスリートが勝負の瞬間に「しないこと」』という記事に、注意配分について、わかりやすい1例がのっていました。

    ボールを蹴る選手に、「あなたがゴールを決めるために、集中すべき場所はどこですか?」と聞くと、「ボールの方向」と答える人もいれば、「自分の左足の軸」「自分のリズム」「体幹」「リラックスすること」など、答えは様々です。

    ただし、どれか一つに100%集中するわけではありません。どこに注意を配分しているのかが、次に大事なことです。

    スポーツ選手であれば、こうした注意配分は無意識に行なっているものです。

    しかし、これを自分と課題に置き換えてみると、なかなか難しいものです。

    例えば何かひとつの仕事をやり遂げるためには、いろんな方面に気を配らなくてはいけません。

    偉い人のご機嫌ばかりに気をとられてもいけない、かといって無視できない。成果とスピード感を大事にするあまりチームワークがバラバラになっって失敗した。というようなこともあります。

    集中の〈方向〉と〈広がり〉

    「集中する」と一言で言っても、読書と接客では集中の質が違う気がする。

    そこで、もう少し「集中」について詳しく見てみましょう。集中のタイプその〈方向〉と〈範囲〉で4つに分けて考えることができます。

    集中の〈方向〉とは、注意を何に向けるか、です。

    一人で作業をしたり、自分のための行動をとる時には自分の動き、今の状況、今後など〈自分〉に注意を向ける必要があります。

    一方、誰かと一緒に行う時は、自分ばかりに注意を向けていてはいけません。スポーツに代表されるように、常に〈自分以外の人〉の動き、あるいは感情などにも注意を配る必要があります。もちろん、自分のことも無視できませんから、自分と、他人に注意を〈配分〉する必要があります。

    集中の〈広がり〉とは、一点集中であるかどうかということです。

    読書は読むことのみに注意を向けておけば良いです。これはまさに一点集中です。

    しかし例えば、食事として複数のメニューを調理するときはどうでしょうか。お湯を沸かしている間に、野菜の皮を向く。お肉の焼き具合にも注意しながらご飯をよそう、など幅広く注意を〈分配〉しておかなければなりません。

    集中の〈方向〉と〈広がり〉。この4つの集中タイプによって、どのように注意配分するかが変わってくるのです。

    集中の4タイプ

    集中のタイプ

    取り組みたいこといよって集中タイプを使い分ける

    自分が「集中して取り組みたい」と思うことがあれば、それにはどの集中タイプが適切か考えてみましょう。

    勉強は明らかに①です。注意を配分する対象が少ないので、気が散らないような環境づくりもポイントになります。

    自分で何か目標を立てて、その目標に長期的に集中する、というのならば②になります。意識は自分自身に向きますが、1点集中ではなくて、「目標達成のためにはどんなことができるだろう、何が課題だろう」と広い範囲に注意を向けてみる必要があります。

    チームで行う単純作業などは③になります。作業自体は1点集中に近いですが、全体としてスムーズに進めるためには、他の人の進行具合などに目を向ける必要があります。

    同じチームで行うことでも、プロジェクトなどの行うことが複雑であれば、人の動きだけでなく、もっと広い範囲に注意を〈配分〉しなければなりません。また「今」だけでなく、「今後どうなるか」と言いた時間軸も広い範囲に注意を配ることが大切です。

    集中するというと、「1つのこと以外なにも考えない状態」だと考えてしまいがちです。

    しかし、注意の範囲を狭めてしまうことがマイナスに作用することもあるのです。

    自分の抱える課題に値して、注意力をどのように配分していくのか、しっかり判断していきたいですね。

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